私の愛読する受験ブログ「しろくまの中学受験日記」のしろくまさんがこんな記事を書かれていました。
そこでは、とある女性が書いた、
子供や家族を優先し続けて、自分が何をやりたいのかが分からない、やりたいことがあってもチャレンジが難しい(環境・年齢・仕事)状況の自分にもやもやしています。
私と似たような方が、どうすればもう一度自分の人生を取り戻せるのかな、という思いでツイートしました。
子供の教育や将来のことは一生懸命考えるけど、自分のことはなおざり・後回し状態です。
たった一回の人生なので、私も楽しみたいのです。
というコメントについて、しろくまさんが
そもそも結婚や出産は自分の意思じゃないのかと?
結婚や子どもをつくるをするという意思決定をしたのだったら、その上で自分が楽しめる人生を模索するべきだし、チャレンジするべきなんじゃないかと?
それを既に変えられない事実(結婚、子ども)をいい訳に、自分の人生楽しめないって、なにそれ?そんなことを後から、パートナーや子どもが聞いたらどう思うのか?
と書いています。そして、一呼吸おいて「男性と女性で捉え方は結構違うかも」と書かれていましたので、一女性としてエントリーを書いてみます。
(しろくまさんの記事を読んでいたら、前から思っていた女性としてのモヤモヤ感をふっと思い出して、便乗して記事にしてしまいました。失礼いたします!)
アラフォー以降、女性が自分の人生を楽しむのって大変だと感じます。理由は単純で、お金が足りないからです。40代50代って、男女の収入差がかなり広がる頃なので、同年代の身近な男性と同じくらいのお金をかけて人生を楽しむのは、女性には難しいのです。特に、子育てのためにキャリアを中断した女性だったりすると「やりたいこと」自体が割とお金かかることだったりして。良妻賢母みたいな言葉が崇められている日本では特に、子供や家族を優先し続けることが女性としての美学だと認識されていて、夫や子供より「自分の人生の充実のためのチャレンジ」を優先することは、社会的にも結構なチャレンジです。
また、「そういう女性のチャレンジを応援したいよね」みたいな感じで、一見して理解者みたいだけど無意識に女性を下に見ている男性の、いかに多いことか↓*1
これからの共働き社会では、自分の自己実現と同様に、妻の自己実現にも理解があり、それをサポートできる男性を選ぶべきだというアドバイスです。#21世紀の男の子の親たちへ
— おおたとしまさ (@toshimasaota) 2020年5月31日
子供にケアが必要な場合は母親が仕事を辞めるのが当たり前という時代に生まれてしまった私たちアラフォー・アラフィフ世代は、「妻の自己実現に理解がある」男性たちに「サポート」されつつ、身の丈に合った楽しみで時間を潰し、自分は何者なんだろうと悩むことになります。
今のところ私には娘はいませんが、もし娘がいたとしたら、将来のそういった悩みを少しでも減らせるように、冨岡義勇さんのこの言葉を贈りたいと思います。
仕事をして経済的に強くなりましょう。
そのためには、勉強をしましょう。
もしくは、特技を持ちましょう。出来る限りで学歴や専門性を身につけましょう。長く稼げる仕事につきましょう。
そして、もし結婚をしても配偶者に金策を一任したらダメです。生殺与奪の権を他人に握らせるな。
配偶者だって他人なので、ちょっとしたことで心変わりして離別するかもしれないし、突然悲劇の死別をするかもしれません。よそのご家庭のキラキラしたネット記事を読んで、「子供3人でも食費が月に2万円の人だっているんだし」なんて意味不明な生活費の節約を要求してくるかも。そんな暴挙を許さないためにも、仕事は続け強ポジを維持しましょう。子供のケアで退職する必要が生じたら、辞めるのは夫婦のどっちにするのか、良く話し合いましょう。子供の中学受験を機にキャリアを中断しても、ミッション完了後には復帰しましょう。
ちなみに、私は学部卒ではあるものの理系のちゃんとした学歴があり、技能も職歴もありますが、それでも収入は類似した技能・仕事の同年代の男性より少ないように感じます。途中、出産や病気で休養をとったりして、転職していないせいもあるかもしれません。
女性の人生って、出産や子育ての他にも、女性特有の病気でまとまった休養が必要になることが結構あります。「今かよ」ってタイミングでマンモグラフィーで引っかかったります。男性と比べて安定したキャリアを積むことは難しいこともありますが、それでも私たちの子供の代くらいには、女性も長く働き続けて男性の平均収入の近くまで収入が上がってくるといいなぁと思うのです。
子供や家族を優先した結果、自分の人生を楽しむのが難しいなんてこと、自分の子供には悩んで欲しくないので。
*1:ちなみに、私この方の著書を結構持っていて、割と好きです