新型コロナウィルスによる病気 (COVID-19) の感染拡大防止対策として、学校が今月中お休みとなりました。サピックスを含め、ほとんどの塾も、少なくとも1週間休講となるようです。くもんは、宿題の受け渡しのみとなりました。ボーイのスポーツクラブも、パパの大人の音楽教室も、レッスン延期(振替)になったりして、各所からの電話連絡で慌ただしい週末でした。
さて、来週からどうしよう。
「そうだ、京都にいこう」
だって京都は観光客が少なくて空いてるっていうし、歴史の勉強に京都や奈良ってよさそうだし。
なんて同僚と笑って話したりもしましたが、私はひとまず在宅勤務で通常業務を続けることにしました。実際に熱が出たり、お子さんが小さかったりして、止むを得ず仕事を休まなければいけない同僚が出てくるかもしれないので。
さて、問題は新6年生ボーイです。元気いっぱいボーイを1ヶ月間ずっと家に閉じ込めておくのは難しそうですが、かといって日中、一人で外に遊びに行かせるとしても、コロナウィルス的にはどういった行動がアリなのかナシなのかの基準を決めておかなければいけません。
例えば、公園は大丈夫なのか。図書館は。映画はどうか。*1
まずはWHOサイトを確認
子供や自分たちの行動の基準を考えるにあたり、まずは COVID-19 がどういった性質を持つのか、信頼性の高い情報が欲しいと思いました。一次ソースはひとまずは世界保健機関 WHO (World Health Organization) だろうと思い、サイトを確認。
ここに書かれている Q & A (質問集)は、英語ではありますが、とても身近で分かりやすい用語で COVID-19 について解説しています。2020/03/01 時点の内容で、自分たちの行動判断に有効と思える内容を以下に翻訳&抜粋します。
- コロナウィルスとは?
コロナウィルスは、主に風邪のような呼吸器系の症状や、より重篤な症状 (MERS, SARS など) を起こすことのある、とても種類の多いウィルス。その中で、一番新しく発見されたものが起こす病気が、COVID-19 と呼ばれる。2019年12月に、中国の武漢市でアウトブレイクした。 - どんな症状になるの?
熱、倦怠感、乾いた咳が一般的な症状。他にも、体の痛みや鼻詰まり、鼻水、喉の痛み、下痢などが出る人もいる。症状は通常は軽く、ウィルスに感染していてもなんの症状も出ない人もいる。80%の感染者は、特に治療を必要とせずに回復するけど、COVID-19発症者の6人に1人くらいで、呼吸が困難になるような深刻な症状が出る。高齢の方や、高血圧、心臓の問題、糖尿病などの病状がある人は深刻な症状が出やすい。発症者の 2% は亡くなっている。熱、咳、呼吸困難などが見られる人は、治療を受けよう。 - COVID-19 の感染はどうやって起こるの?
感染者から感染する。COVID-19 感染者の鼻や口から出た細かい体液が物の表面に付着して、それを触った人が自分の目・鼻・口に触れることで感染。COVID-19感染者の咳で飛んだ体液を直接吸い込むと感染する可能性もあるので、具合の悪い人とは1メートルほど距離を取ろう。今のところ、空気感染ではなく、咳などの飛沫との接触で感染するとされている。
咳などの症状のない人と接触しても感染に至る可能性はとても低いが、感染初期の非常に軽い症状(ちょっとした咳)などから感染することもある。
排泄物からの感染の可能性は低いと見られている。ただ、ウィルス自体は排泄物にもいるので、トイレを使用した後や食事の前には手をきれいにしよう。 - 自分を守るための予防や、感染の拡大を防ぐ方法は?
・石鹸で手を清潔にしてアルコールベースの薬品で除菌。
・咳やくしゃみをしている人とは1メートル離れる
・目・鼻・口を触らない(主にそこからウィルスが入ってくる)
・くしゃみや咳は、ティッシュやひじの内側に
・具合が悪かったら外に出ない
・COVID-19 に関する地域の情報を収集する
・高熱や咳による呼吸困難がある場合、受診する - 自分が感染する可能性は?
COVID-19が感染拡大している地域にいなければ心配ない。感染拡大している地域にいる場合は感染リスクは高いことを認識して、地域の行政や医療機関の指示に従う。 - 抗生物質は効く?
細菌感染ではなくてウィルスなので、効かない。 - ワクチンや特効薬は?
今のところ、ない。現在、開発&クリニカルトライアル中。ただ、各種症状に対する一般的な療法はあるので、具合が悪くなったら医療機関を受診。 - マスクは有効?
咳などの呼吸器症状がない人には、マスクは不要。WHOの推奨としては、COVID-19の症状がある人と、そういった人の近くで看病している人はマスクをすると良い。用途を誤って、マスクという有限な資源を無駄に費やさないように。咳などの症状がある人・COVID-19の症状がある人・そういった人を看病している人のみがマスクを使用するべき。
最も有効な対策方法は、手を洗うこと・咳をティッシュやひじの内側にすること・咳やくしゃみをしている人と1メートル離れること。 - COVID-19 を起こすウィルスは、物の表面でどれくらい生きてるの?
まだよくわからない。他のコロナウィルスと同じくらいだと思われていて、だとすると数時間から数日。汚染されている可能性のある表面は、除菌薬で拭くなどして、手を洗い、目・口・鼻を触らないこと。 - COVID-19 の対策として、有効でないことことは?
喫煙、民間療法、マスクを複数枚つけること、抗生物質。 - ペットから感染することはある?
ない。犬や猫などのペットが COVID-19 に感染したり、ウィルスを広げたりしたというエビデンスはない。
こどもや自分の行動について考える
新型コロナウィルスと COVID-19 について公開されているおよその情報を得たところで、これを自分やボーイの実際の行動のアリ・ナシに落とし込んでみます。
- 外出はアリか。
本人が咳やくしゃみをしていなければ、特にダメな要素はなさそうなので、アリ。ただし、咳をしている人がいたら直ちに離れるように。 - 友達と遊ぶのはアリか。
咳をしているお友達がいなければアリ。低学年の子供たちだと距離が近いので、感染リスクはありそう。高学年だとあまり距離は近くないけど、食べ物やゲームなどの持ち物の交換でもリスクあり。手をよく洗うことや、自分の顔を触らないことを注意させよう。 - 公園はアリか。
ダメな要素はなさそうなのでアリ。 - 図書館はアリか。
大丈夫だろうとは思いつつも、本は誰が触ったかわからないので、正直あまり借りてこないで欲しい。借りる場合は、本を扱った後に手を洗うことを留意。(本の表面はアルコール除菌できても、各ページまでは除菌できないものなぁ) - 本屋はアリか。
まぁ、アリ。だいたい最近の本屋は本をシュリンクラップしてるし。 - 映画館はアリか。
今のところ、ナシ。映画館だとさすがに1メートル離れるのはむずかしい。隣接して座った人が咳ゴホゴホしてたら、服や髪にウィルスつくかもしれないので。 - プールはアリか。
判断が難しいけど、うちはナシで判断。 - 外食はアリか。
きれいな店や、自分でテーブルを除菌できるフードコートならアリとする。できればテイクアウトの方が良い。食事前には手洗いを。 - 買い物はアリか。
買い物はしないわけにはいかないが、なるべく現金のやりとりは避ける。だれが触ったかわからないし、紙幣は除菌もしづらいので。 - おばあちゃんのおうちは?
微妙。若く健康な人は症状が出ないこともあり、高齢者ほど症状が深刻になりやすいとのことなので、大好きなじいじ・ばぁばを感染させてしまったら困る。おうちに行くときは、特にじいじ・ばぁばの方に、手洗い・除菌などを徹底してもらおう。 - 塾やくもんでのテキストのやりとりは?
咳ゴホゴホな人に渡されたとかでなければ、まぁ大丈夫かと思われる。 - 電車は?
移動で電車に乗るのはやむを得ない。電車では咳をする人との距離が1メートル未満になる可能性もあるので、できるだけマスクを着用させる。(私は電車の中でも直接手すりなどに触らないように手袋もしている)
※駒澤塾様からのコメントにより2020/03/02追記
電車の中で咳をする人がいた場合、できれば息を止めて逃げましょう。飛沫を防御するならマスクのほかにゴーグルか花粉症用メガネをかけないと目の粘膜にもウィルスが入ります。手袋も、扱いに気をつけるか、ワークマンの「品質管理手袋」などの使い捨てを安値で買えます。つり革や手すりなどを触った後は、小型スプレーに詰めた消毒用アルコールで手をこするなど。 - もし感染してしまったら、ペットにうつることはある?
WHO情報でも、今のところペットが感染するというエビデンスは出ていないみたいなので、これは大丈夫そう。
(2020/03/05 追記。この部分は、WHO情報ではありません) 香港で、ウィルス感染者のペットの犬もウィルスに感染していたことが確認されたとのことです。ただ、実際にわんこも感染していたのか、それとも口や粘膜にウィルスが付着していただけなのか、確かな情報がありません。これまでのSarsなどの例では、ペットがウィルスを持つことはあっても病状を発症したり人に感染させたりすることはなかったため、ペットからの感染を過剰に恐れる必要はないけど、COVID-19患者のペットのお世話をする際には、よく手を洗うなど注意をしましょう。 - 保育園、もしくは学童保育は?
2020/03/02 追記。これはもうどうしようもないというか、やむを得ない。どう考えても狭い部屋で長時間、他の子供と濃厚接触するので、感染するときはするという前提で預けるしかないと思います。不安があるなら、預けないのが一番。医療系の仕事の方など、子供を預けざるを得ない人が少人数だけ預けられている状態が一番望ましいはずなので、どうしても仕事を休めない人以外は、今の時期は仕事を休むなどして子供を家にいさせる決断も検討。
ねこちゃん 2匹に常に見張られているよ!↓
こういった条件を検討すると、うちはあまり神経質にはならず、でも積極的には外出はせず、じぃじ・ばぁばの家に行くときだけ(じいじ・ばあばに)感染注意をする方向にするかなと思います。インフルエンザはワクチンも特効薬もありますが、COVID-19 は今のところ各症状への対処のみで、特効薬がないので、元気な若者から高齢者に感染した時が一番やばそう。
とにかく特効薬かワクチンができるまでは、1日でも感染拡大を遅らせることが重要と思いますので、私は今回の政府判断(学校のクロージング)は、高齢者や高リスク者の命を守るためにはやむを得ない、ぎりぎりでの英断だったと思っています。ただ、この突然の臨時休校で多大な影響が出た人たちも多いですし*2、費用や損失に対しての補償なり負担なりの方法を政府ははやく決めて発表して欲しいと思います。
図書館に行くのを躊躇われる方は、Kindle Unlimited を活用して、自宅で安全に読書させるのも良いかと思います↓
3月2日まで、Kindle Paperwhite が4000円引きになっているので、狙っていた人は今が購入チャンスかもしれません。